株式会社シグナルは15日、「Z世代、8割がSNSの情報「信じられない」 頼みの綱は「両親」!まん延するインフォデミック 4人に1人が不要な買いだめ、誤情報拡散経験アリ」という表題のレポートを発表しました。
これは、同社が「コロナ禍における情報・メディアに対する意識調査」を全国18~69歳の男女1,000名を対象に実施した結果のレポートで、新型コロナウイルス感染症における生活の変化が、情報やメディアに対する消費者の意識にどのような影響を与えているかを明らかにするための調査する目的のもの。調査は全国に対して行われ、有効回答数は1000、対象は年齢は18歳から69歳までの男女、5歳刻みで各50名を均等に割付けたもの。調査期間は2020年の5月23日から25日。インターネットを介しての調査を実施されました。
レポートの中でも興味深いのがZ世代(18歳~24歳)までの回答。
インスタグラムなどのSNSで情報収集する機会が増えたと回答する一方で、得られた情報を信じられないと回答した人が8割を超えました。また、日用品が不足するなどの情報が出回るなかで、Z世代(18~24歳)の23.5%がトイレットペーパーなどを必要以上に買いだめした経験があると回答。情報が錯そうする状況で正しい情報を見極めることが難しい実態が浮き彫りになりました。
またZ世代(18~24歳)の26.7%が「誤情報を拡散してしまったことがある/拡散した可能性がある」と回答しました。SNSを情報の発信手段として活用するなかで、自分自身が誤情報の発信源となっている実態も明らかになりました。SNSは投稿内容に対して他人から攻撃を受ける炎上リスクもはらんでいます。特にコロナ感染症が広がるなかでは「自粛警察」と呼ぶ言葉が生まれたようにSNS上でも監視の目が強くなっており、今回の調査では5割近い人が自らの投稿する情報に対する周囲の反応を意識していると回答しました。特にSNSを積極的に活用するZ世代(18~24歳)では63.9%にも上り、投稿自粛と呼べるような現象が起きていました。
レポートより
全体の年齢を通しては大きく以下のような傾向となりました。
- 情報の信頼感が低下。メディアの情報が「正しいかわからない」人が86.8%
- インフォデミックの影響で4人に1人が必要以上にモノを購入した経験あり
- より多く接触するようになった情報、第1位は「政治・法律」
情報過多のネット社会において、これまでは、自分で調べた情報やSNSからの情報は比較的信頼度が高いイメージがあったものが「何が真実なのか、真実はどこにあるのか」という疑問を持たれるようになった。そして、「情報にあおられている自覚」を持ち、「政治・法律への意識が高まった」という現状が非常に浮き彫りになったレポートとなりました。
このようなインターネット利用者意識が出てくることは、インターネット文化が熟成されてきてより身近になった証拠ともとらえられます。
メディア、特に報道関係者にとっても、どの様な情報を発信し、どのように真実を伝えるべきか、情報と向き合うべきかは、非常に大切で大きな課題で、チャンスとなっていきます。情報を発信することの責任とプライドで、一般情報発信者との線引きを明確にしてくことが、報道するものの意識すべきことではないでしょうか。
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